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事故の概要

事故のあらまし

 平成23年(2011年)3月11日、東北地方太平洋沖地震とその後の津波によって、東京電力(株)・福島第一原子力発電所で事故が起こりました。

 発電に使われた燃料からは高温の熱が発生するため、通常は運転停止後に原子炉内の水を循環させるなどして冷却しています。また、発電で使い終えた燃料(使用済燃料)も、しばらくは高い熱を出すためプールに貯蔵し、水を循環させて冷却しています。

 地震と津波によって、こうした冷却に必要な電源と装置の機能が失われたことから、原子炉内の水位が低下し、燃料が露出しました。燃料を覆う金属が高温になり水蒸気と反応したため水素が異常に発生して1、3号機で水素爆発が起こりました。また、定期検査中の4号機の原子炉には燃料は装荷されていませんでしたが、3号機から流入した水素により爆発が起こりました。これにより原子炉建屋などが破損し、放射性物質が大気中に放出されました。

 さらに、冷却できない状態が続き、原子炉内では燃料が溶け落ちた状態と推定されています。

 事故直後には原子炉内の温度が非常に高い状態が続いていましたが、平成23年12月以降は原子炉を安定して冷却できる冷温停止の状態を維持しています。事故から約5年経過した平成28年1月末現在では、原子炉格納容器内の温度は約10~20度台を維持しています。

 また、原子炉建屋への地下水流入による汚染水増加防止対策、放射線量低減、汚染拡大防止対策等の他、使用済み燃料の取り出しや溶け落ちた燃料を取り出すための研究開発作業など長期にわたる廃炉に向けた取り組みが同時並行で進められています。

  政府主導のもと、福島第一の廃炉作業を加速するための検討が開始され、平成25年6月、平成27年6月には、1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップが改訂されました。

 平成25年8月には、「技術研究組合 国際廃炉研究開発機構(IRID)」が設立され、廃炉作業に向け必要となる研究開発を効果的、効率的に進め、中長期的な視点で人材育成・確保に取り組むこととなりました。

 汚染水については、一日に流れ込む150m3の地下水によって増え続けており、その対策は依然として厳しい状況が続いています。平成28年1月現在、発電所では、汚染水に含まれるセシウムやストロンチウムなどの放射性物質をセシウム吸着装置や多核種除去設備(ALPS)という装置で処理しています。しかし、ALPSを使っても、トリチウムという放射性物質は除去できず、今後の対応について関心が集まっています。

  一日も早い福島の復興と再生を果たすために国が前面に出て、より高性能な放射性物質除去設備の開発、汚染水に含まれるトリチウムの分離や貯蔵、海洋放出などについて検討が行われています。

※ 原子力災害対策本部「原子力安全に関するIAEA閣僚会議に対する日本国政府の報告書
―東京電力福島原子力発電所の事故について―」(平成23年6月)より作成
東京電力「東京電力福島第一原子力発電所の現状と今後の対応について(平成28年2月)」より

◆専門家インタビュー 
  山名 元氏「福島第一原子力発電所事故から2年の実態は」

東京電力㈱福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ進捗状況概要版
 (2013年12月24日現在)

各号機の状況

環境への影響

東北地方太平洋沖地震の概要

・ 発生日時: 2011年3月11日(金) 午後2時46分頃
・ 発生場所: 三陸沖(北緯38度、東経142.9度) 震源の深さ24km(暫定値)
・ マグニチュード: 9.0
・ 各地の震度:
震度7: 宮城県栗原市など
震度6強: 茨城県日立市、福島県楢葉町・富岡町・大熊町・双葉町、
宮城県名取市など
震度6弱: 岩手県大船渡市、宮城県石巻市・女川町、茨城県東海村など
震度5強: 岩手県宮古市、福島県福島市、宮城県仙台市太白区など
震度5弱: 岩手県久慈市、新潟県刈羽村など
震度4: 青森県六ヶ所村・東通村、新潟県柏崎市、福島県只見町など