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財団法人日本原子力文化振興財団
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 原子力文化ブックレット3〜日本人にとっての「生、老、病、死」
エッ!こんなところに放射線

●ホリステック医学を目指して(帯津良一) 
●逆複式呼吸で養生を(鵜沼宏樹)
●健康のために良い水と笑いを(藤田紘一郎) 
●がん治療には選択の余地がある(中川恵一) 
●『チームバチスタの栄光』はメッセージだったのか(海堂尊)

月刊「原子力文化」の対談、インタビューから、日本人の健康や病に関わるものを選りすぐって収録。至言は現代日本社会を鋭く射る。


平成22年10月発行
  A5判 84頁
  ¥400−(税込み、2冊まで送料80円)

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青春なんて言うのは非常に未熟な時代で、そんなところへ年をとってから変えることはない。老境のほうが、ずっと深みも広さもある世界なんだ。だから老境を大事にする――と帯津良一さん。帯津さんは、早くから治療に気功などの代替療法を取り入れた先駆者である。
その病院のスタッフだった鵜沼宏樹さんは「呼吸などの養生法を行ない、自然治癒力を高めることは、土づくりをやる庭師のようなもの」と語る。鵜沼さんは、中国に留学して中国医学を学び、帯津三敬病院で難病患者の治療に当たり、現在は治療院を開業している。インタビューは、逆腹式呼吸で血流をよくして免疫力を上げることにポイントを絞った。
免疫力という言葉をよく聞くようになった。高齢化社会を迎えて、普段の健康に関心が高まっている。
日本人の免疫が非常に落ちているのは、一つはキレイ社会のせいだと思いますね――と藤田紘一郎さん。藤田さんは、寄生虫の研究者としてよく知られている。しかし今、途上国での病原菌を運ぶ水の研究から、日本の水やミネラルウォーターまで関心を広げ、ひいては病的とも思えるわが国のキレイ社会に警鐘を鳴らす。免疫力はキレイ社会や食品、気持ちの問題に関連するという。さらに気持ちの問題として、笑いは免疫力を上げてがん細胞をやっつけることに注目する。
現在、日本人の三人に一人はがんで亡くなっている。がんはいうまでもなく早期発見が第一であるが「がんになったときも治療の選択肢はある」と中川恵一さんは述べる。中川さんは生活習慣とがん検診の重要性を説き、放射線科医の立ち場からではなく、治療に関して価値観や状況に応じて手術や放射線治療を選択して欲しいと説く。
そして日本人が、がんを知りたがらないのは「死なない」という感覚があるからと、興味深い問題提起も行なっている。
 当然、人はみな死を迎える。
 昨今、長寿者の行方不明が問題となって久しい。行方不明者ばかりか「死亡時医学検索がちゃんと行われず、出現したのが『死因不明社会』」と作家としても著名な海堂尊さん。日本では死体解剖が二・七%しか行なわれていないという。その補填として、Aiつまり画像診断を使おうという。Aiをベースに問題症例を解剖に回す――そういうシステムの全国展開を、と海堂さんは強く提唱する。
ご登場願った方々の至言は、いずれも日本社会を鋭く射る。
この原子力文化ブックレット3が、日本人の「生老病死」について考える手がかりになれば幸いです。

 
 
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