広島大学 広島県東広島市
開催日:平成30年1月16日(火)
平成30年1月19日(金)
持続可能な開発目標(SDGs)達成のための道のりを体験する
 2015年9月の国連サミットで採択された「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」を2030年までにどのように達成するか、SDGs(持続可能な開発目標)カードゲームを用いて、広島大学の学生を対象に開催した。進行は、イマココラボのカードゲーム「2030 SDGS」公認ファシリテーターである赤塚氏と関口氏が務めた。
平成30年1月16日(火)

開催の挨拶
中国経済産業局資源エネルギー環境課 好澤 潔 氏
 本講座は2日間に分けて開催する。1回目は、国連サミットで採択された「持続可能な開発目標」(SDGs)をカードゲームで体感していただく。2回目は、日本及び世界のエネルギー事情、エネルギーをめぐる課題についての講義を行う。皆さんがエネルギーについての理解を深め、将来の教育現場に活かしていただくことを期待している。
ワークショップ
持続可能な未来のために考える ~2030 SDGs~カードゲーム
写真 カードゲーム「2030 SDGs(2030 エスディージーズ)」は、SDGs(持続可能な開発目標)の17の目標を達成するために、現在から2030年までの道のりを体験するゲームである。
 お金が一番大事という価値観を持った人や、時間がゆったりたっぷりあるのが幸せだという人、貧困をこの世からなくしたいという人や、環境を守りたいという人など、様々な目標を持つ人がいる世界で、どのようにSDGsの壮大なビジョンを実現していくかを協力しあって進めていく。

 前半では、2人組のペアでゲームをすすめていくのだが、各自の目標を達成することに専念して、自分たちの利益だけを考え、進めていく傾向であった。しかし、後半戦では、個々ではなく、ペアで協力しあったり、席を立って、周囲に積極的に話しかけるようになったりと、まわりと共有することが増えた。
 最終的には、個々のゴール達成を最優先としていた前半戦とは大きく状況が変わり、ペアで始まったゲームが、次第に小さなグループとなり、最終的には大きなグループとなって、全体目標で考えるようになった。そして、全体目標を達成すると教室内では拍手が起こり、教室全体が一丸となって目標達成を喜んでいた。
 最後の振り返りでは、「ひとつのグループではできないが、他と協力し合うことで目標を達成できたことは、うれしい」「経済を優先した前半と違い、後半は環境・社会などを考えて行動ができた」など様々な感想があった。
写真
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平成30年1月19日(金)

エネルギーと環境に関するクイズ、「エネルギーについての10の質問」
 学生の皆さんの知識を確認するため、講義前に、日本や世界のエネルギー事情や環境、エネルギー政策に関するクイズを10問、4択形式で出題し、個々で回答していただいた。日本のエネルギー自給率や、石油の中東依存度の割合の正解率が8割近くと高かったことに対し、「日本のエネルギー自給率はOECD諸国35ヵ国中、第何位か」という質問に対する正解率が4割程度であった。日本のエネルギー自給率が低いことの認知はあるが、世界と比較すると、大変低いという認識がなかったことが分かった。
講義
歴史的視点から見る次世代へのエネルギーメッセージ

資源エネルギー庁 原子力立地・核燃料サイクル産業課 原子力広報官 須山 照子 氏
写真 日本が、過去50年間どのようなエネルギー選択を行ってきたのだろうか。エネルギー政策のメガトレンドとして、国内石炭から原油にシフトしていく脱石炭、石油危機による価格の高騰等による脱石油、地球温暖化対策による脱炭素への動き、3.11以降は最大の供給危機を経験し、安全という価値感の高まりの中で再エネの依存度を可能な限りあげるというもの、そして、第5の選択が控えている。
 再エネの現在の国内価格は諸外国の倍以上、火力発電の稼働率の低下が世界的に問題となっている。再エネを火力で補っている中でカーボンフリーにはならない。そこで出てくるのが蓄電池開発、水素エネルギーへの転換などの技術革新が求められている。
 世界各国は2050年に向け温室効果ガス削減に向けた戦略を示している。日本は、どのような選択をするのか。更に、省エネルギーは進むが、今後のキーワードは「電化」であり、世界各国は野心的な取組みを始めている。
 資源小国の島国である日本にとって、エネルギーの持続性と経済性を確保していくことは、国家の基盤にかかわるもの。2050年、不確実性の多い中で、日本が、技術革新、人材育成、海外貢献等で世界をリード出来る国として期待したい。
参加者の声
 世界と比べて日本のエネルギー自給率の低さに驚きの声が多く、また震災後のエネルギー状況の影響等の大きさに危機感を持つ学生が多く見られた。また、今後の教育のための多くの資料が得られたとの声もあった。
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