一般財団法人 日本原子力文化財団

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ごあいさつ

2019年1月

2019年 日本原子力文化財団の方向性
…日本原子力文化財団が進める事業の方向性…

(一財)日本原子力文化財団
理事長 桝本 晃章


2019年は、日本原子力文化財団が設立されてから50年目を迎えます。この半世紀、様々な出来事がありました。
最大の出来事は、2011年3月、日本の太平洋沿岸地域が大地震と巨大津波に襲われたことです。福島第一原子力発電所は、炉心溶融に至る大事故を起こしました。それから8年が経ちます。

  1. 原子力産業界と専門家は、現在、福島第一原子力発電所事故によって失った社会からの信頼を回復するべく様々な努力を重ねています。
    かたわら、現在、日本の原子力産業界と専門家は、幾つかの技術的課題に取り組んでいます。

  2. 技術的課題への取り組み
    1. 軽水炉と燃料サイクル
    2. 原子力発電所の運転再稼動と建設途中の工事再開、経年軽水炉の寿命長期化、廃炉計画の策定と着実な実行推進、高レベル放射性廃棄物地層処分の実現、原子燃料サイクル事業(ウラン濃縮、原子燃料再処理、ウラン・プルトニウム混合燃料:MOXの製造、低レベル放射性廃棄物最終処分など)の事業化完遂等。 事故を起こした福島第一原子力発電所とその周辺では、安全を第一とし、(燃料や関連設備が溶け固まった)デブリの処理・事故炉の廃炉と地下水対策、周辺地域の除染などが進められています。
    3. 安全研究
    4. 国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構では、原子力科学研究所の安全研究用原子炉(NSRR)が昨年、福島事故後強化された安全審査(新規制基準適合性確認)をクリアし、安全研究が再開されています。さらに、研究用原子炉JRR3も、これに続きつつあります。
      こうした動きは、原子力開発発祥の地・東海村の新生につながるものと期待されます。
      技術課題へのこうした取り組みは、“原子力技術と社会の関わりの再構築”でもあり、関係の皆さんが重ねている様々な努力は、着実に実を結びつつあります。

  3. 日本原子力文化財団は、こうした原子力関係者の様々な努力が社会に的確に伝わり、理解と協力をいただけるよう支援を続けます。
    関係する地方自治体や周辺業界の皆さんに、関連情報を提供します。
    当財団は、原子力発電所など原子力関係の施設の現場で働く多くの人たちと共に歩みます。
  4. 具体的には、

    1. 原子力エネルギーの“今日的意義”について、皆さんに理解いただけるよう情報を発信し、社会的土壌づくりに努めます。
      1. 日本は、先進国の中でエネルギー事情が最も脆弱な国で、エネルギーの安全安定確保は、社会の最重要課題です。 エネルギー源の多様化が欠かせません。
      2. “今日的意義”の最大のものは、“気候変動対策”として、低炭素エネルギー開発が求められていることです。
        昨年12月にポーランドで開かれた気候変動に関する国際会議(COP24)では、全ての参加国がこの問題に力を合わせて取り組むことが改めて確認されました。
        “原子力発電”は、自然エネルギーと並んで、低炭素エネルギーの代表です。ちなみに、昨年10月に来日した国際エネルギー機関(IEA)のファテイ・ビロル事務局長は、「気候変動問題への戦いでは、原子力発電抜きには、勝てない」と明言しています。
    2. 日本と世界のエネルギー事情を踏まえ、原子力発電の“今とこれから”を伝え、関係の皆さんが展開するコミュニケーションを支援します。
    3. 放射線の基礎的知識の普及に努め、教育的情報提供の充実を図り ます。放射線が医療、工業、農業など様々な分野で利用されている状況を伝えます。
    4. 発電所立地周辺地域の原子力事故防災に関する情報提供や関係の皆さんの防災研修会などを支援します。
    5. 原子力施設が改めて立地地域の発展・振興に役立つよう、地域の方々のご意見に耳を傾けながら、力を合わせて諸条件つくりに努めます。


日本原子力文化財団は、

“原子力発電と社会の皆さんとのより良いかかわりつくり”

に役立つことを目指します。

皆様、ぜひ、よろしくお願いいたします。




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