活動レポート

北海道大学 放射性廃棄物処分勉強会(北海道) 

地下坑道見学の様子
  • 活動内容
    • 勉強会、幌延深地層研究センター見学会
  • 実施日
    • 2018年10月27日(土)〜28日(日)
  • 参加者
    • 17名
  • 団体の設立経緯・概要
      大学生を中心とした若い世代の原子力および高レベル放射性廃棄物処分に対する理解向上を目的として活動を始め、関連の講義のオープン教材化(インターネットでの無料配信)を2013年度から進めてきた。また、放射線に関する英語版の大規模公開オンライン講座(MOOC)を2015年に開講した。しかし、通常の大学の講義を含め、こうした座学のみでは原子力および高レベル放射性廃棄物処分に対する漠然とした不安・不信感を払拭することは困難であることから、2017年度には、原子力バックエンド関連施設(再処理施設、低レベル埋設処分施設、深地層科学研究施設)への見学会を実施し、それらの施設に従事している研究者、技術者との交流を通じて、安全管理に真摯に取り組む姿勢、原子力におけるバックエンド事業の重要性や最先端の研究開発の現状を知る機会を大学生等に提供する活動を行った。
  • 企画者の感想
    • 見学会は当初の計画通り、平成30年10月28日(日)に日本原子力研究開発機構幌延深地層研究センターの見学を実施した。なお、その際、参加者には北海道大学にて制作・公開してきたオープン教材での事前学習を課すとともに、事前の討論、意見交換の場を設けた。
      参加者からは、オープン教材での事前学習によって、見学前から多くの的を射た質問事項があげられ、オープン教材による学習の高い効果が確認できた。また、見学前の討論においても、活発に意見交換が行われ、理解を深めることができた。そのなかで、幌延に地下研究施設が設けられた理由や地元住民との関係の他、具体的な研究内容についての質問もあった。事前勉強会において現場の方の生の声を聞くことができたこと、実際に地下施設を見学する貴重な機会であったこと等に対して、参加者から有意義な勉強会であったとの感想を得た。
  • 情報発信活動
  • 参加者の感想(アンケートから抜粋)
    • PR活動をちゃんと行っていて、高レベル放射性廃棄物処分への理解が広がってほしいと思った。
    • 知らないことをたくさん吸収する機会になった。実際に地下に入れたのが嬉しかったし、楽しかった。
    • 放射性廃棄物の処分方法に関する詳しい説明があり、分かり易かった。地下施設の見学など内容も充実していた。
    • 地層処分について、大変大きな余裕を持った見積りを基に、安全性を確保する仕組みがとられていて、地層処分に対し信頼が非常に高まった。
    • おそらくもう行くことがないであろう深地層の施設に行けて、とても貴重な体験で面白かった。自分は文系だが専門的なことを学べてためになった。勉強会では社会学の視点からも考えることができて面白かった。
    • 地下施設の内部の構造や施設の意義等興味深かった。立地が道北にあったので、おそらく行きたくても中々行き難いとうこともあり、とても貴重な機会だった。
    • 深地層処分の事故は起きうる最悪のものが想定されていてリスクは懸念するほど大きくなはないこと。このような研究を地域に招き入れることは経済にもよい効果をもたらたすこと。
    • 知識については、丁寧な説明をしてくださったおかげで概ね理解できたが、それよりも現場の雰囲気のような肌で体感できる経験が非常に大きな成果であった。
    • 放射性廃棄物の地層処分の方法、そのメリットと課題について、大まかに理解できた。