活動レポート

尚絅学院大学 総合人間科学部 環境構想学科(宮城県) 

施設見学会の様子
  • 活動内容
    • 1.事前オンライン勉強会
    • 2.幌延深地層研究センター見学会
    • 3.情報発信
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  • 実施目的
    • 本事業は本学の「環境構想プロジェクト演習」の授業の一環として実施した。通年の授業で1年間かけて数テーマに関して、深く環境問題などに調査・議論する課題解決型学習である。今年度は本学の授業で行ってきた原子力発電と放射性廃棄物の処分方法をテーマに展開することとなり、本事業を利用し議論を深めていくことを目的とした。
  • 活動概要
      1.事前オンライン勉強会
      2020年7月10日、22日の2回に分けて、オンラインにて講義を行った。初回は放射能に対する総合的な基礎知識と原子力発電・核分裂の基本について、第2回は地層処分を行う理由・場所の選定方法・海外を含めた地層処分の状況・実際見学に行く幌延の施設についてお話し頂いた。
      2.幌延深地層研究センター見学会
      2020年9月9日~10日に幌延深地層研究センターの見学を行った。企画者自身、当施設への見学が初めてで是非見てみたいと思っていたので、とても勉強になった。同行した学生も実際の地層処分の研究がどのように進められているかを現地で学び、色々考えるところがあったようである。
      3.情報発信
      事前勉強会・見学会とも大学内のHPに掲載をした。学習の成果を大学祭で発表する予定であったが、コロナ禍の影響で実施ができなかったため、学生自身が勉強したことについてまとめたリーフレットを(500部印刷)を作成し、近隣の高校へ配布した。この授業を通じ学生自身の地層処分事業に対する理解は、かなり深まり、概ね目標は達成できたと考えられる。
  • 参加者の感想(アンケートから抜粋)
    • 幌延深地層研究センターで何をしているのか、実際見学して、さまざまな事を知ることができたり、地下深くまで降りるなど貴重な体験ができて、とても有意義な活動になった。
    • 高レベル放射性廃棄物の処理を行う中で、長期計画を立てて作られていることを、とても実感しました。また、充分に放射性廃棄物を丁寧に扱っている点に安心感がありました。地熱や地震の影響による被害は少し気になるところですが、そういった課題と常に向き合っている点も感じられたので、施設の方々の熱意と努力で成り立っていると思いました。
    • 今回のメインである幌延深地層研究センターを見学して、高レベル放射性廃棄物を地層処分するためには、地域住民の理解のほか、メタンガスや酸素の条件を加えながら保管する難しさというのを自分の肌で感じ、考えることができた。
    • 思っていたより大きい規模で行われており、国を挙げてやっている実感が強かった。
    • 地元が福島で、原発事故の影響について興味があり、今回のように処理をどのようにするのかを実際に見て学べたのは貴重な経験であると感じました。ニュースなど情報媒体のみで知るのではなく、自分の目で見て学ぶほうが、今後情報を知る上で重要であると感じました。
    • 地層処分はとても深い場所で行うことは学んでいましたが、どれだけ深いのかがつかめていませんでした。今回実際に250mまで降りてみて、地下の安全性(地震がゆるやか、地下水の動きが遅いなど)が分かり、より地層処分による高レベル放射性廃棄物の処分が必要であると感じるようになりました。