活動レポート
 勉強会  見学会  その他活動
 ライフ&エナジー(愛知県) 
  • 実施日
    • 平成29年8月7日(月)
        勉強会(茨城県水戸市)
    • 平成29年8月8日(火)
        見学会(核燃料サイクル工学研究所 他)
  • 参加者
      6人


  • 実施目的
      当会は暮らしに欠かせないエネルギーについて、生活者の視点からエネルギーについて考え、話し合い、判断し、情報発信することを目的に、2016年に設立されました。
      昨年度(2016年12月)にこの学習の機会提供事業で実施した幌延深地層研究センターの施設見学および事後学習を通して、高レベル放射性廃棄物の地層処分は原子力を利用してきたすべての国が向き合わなければならない、避けては通れない共通する課題であると共に、広大な敷地や技術、知見を継承していかなければならない重要な問題であることを認識しました。
      今年度は、前回の見学で得た知識を基に、高レベル放射性廃棄物の地層処分の概念、日本の地層処分の技術的成立性、地層処分の安全評価の考え方、地層処分と直接処分の有り方の比較をとおし知見を高めるなど、現在の状況と課題、今後の見通し等について最新情報を学ぶことを目的に、茨城県東海村の関連施設見学を希望し、実施しました。
  • 実施内容  
    • 事前学習及びNUMO担当者との意見交換
      NUMOの概要説明 「科学的特性マップ」に関する説明、地域共生等
      質疑応答、提案、感想など
    • JAEA核燃料サイクル工学研究所見学
      研究所の概要説明
      地層処分基盤研究施設(ENTRY)の見学
      地層処分放射化学研究施設(QUALITY)の見学
    • 東海第二発電所
      東海発電所・東海第二発電所の概要説明
      バス車内から東海第二発電所構内を見学
      使用済燃料乾式キャスク貯蔵施設の見学
  • 活動の成果
  • 【意見交換会について】
    • 事前学習、意見交換会は、講義形式で話を一方的に聞く受け身の姿勢ではなく、メンバー各自が自分の言葉で意見、疑問をNUMOご担当者に投げかけ、その場でリアルタイムにお答えいただけた。この能動的な関わりは、大きな手応えとなり、確かな学びにつながった。
    • 地層処分事業については幾度か話を聞いたことはあるが、分かっているようで曖昧な認識となっていたことや疑問点、不安なこと、想像しにくいことなどが多々ある。原子力関連は、とかく専門用語が多い。一般の人々が理解を深めるためには学習の積み重ねと、学習したことを咀嚼するある程度の時間が必要と思われる。その点に置いて、研究施設等を見学し、担当者と直接言葉を交わし、現地を見て体験学習を重ねていくことは重要であると再認識した。
  • 【施設見学について】
    • 説明や案内を担当して下さる人により内容に差が出やすいが、今回は研究者、現場に精通している方で、理解が深まった。
    • 原発事業者の考えを少し知る機会になったこと、使用済核燃料の貯蔵現場を見ることができたことは、放射性廃棄物に対する考えの理解に役だった。
    • 使用済燃料乾式キャスクの温かさや、うまく給気口から入ってくる風が印象に残っている。キャスクの温かさに、中に収められた使用済燃料のエネルギーの強さを感じた。現地に行って触れてみることは重要で、貴重な体験となった。
  • 参加者のこえ
    • 現時点および想像できる範囲の近い将来は、恐らく安全であろうと予測するが、数千年~数万年後、はたして人類は、地球はどうなっているのか?それを予測することは非常に難しく、不安はぬぐえない。一方で、高レベル放射性廃棄物をこのまま地上に置いておくわけにはいかない。そのリスクは、地層処分より遥かに大きいと認識する。革新的な技術で放射性廃棄物をゼロにできないものかと切望するが、現時点ではそれは叶わない夢である。原子力発電の恩恵を受けたこの時代に生きる一人として大きな責任を痛感する。
    • 研究者の方の説明がとてもわかりやすくて良かった。研究にかける情熱が直に伝わってきた。研究業務と見学者対応の両立は大変と思うが、国民に理解を深めてもらう事業の一つとして続けてもらいたい。
    • 帰宅後、いただいたすべての資料に目を通した。丁寧にまとめられており、改めて認識を深めることができた。
    • 判断するには私自身がまだまだ勉強不足と感じている。機会を作って学習を続けていきたい。
    • 地層処分に向けて、日々たゆまぬ努力をされている様子がさまざまな施設を見ることでよくわかり、丁寧で熱心な説明で理解を深めることができた。