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みんなの活動レポート 地層処分に係る地域団体の学習活動のレポートをご紹介します。

NPO法人 みやざき技術士の会(宮崎)
2017年度 九州エリア

ワークショップ『環境の哲学サロン』

実施日
2017年12月16日(土)
  ワークショップ(宮崎県都城市)
参加者
63人

実施目的

本NPOでは、高レベル放射性廃棄物の地層処分の問題については、克服しなければならない国家的課題と認識しており、科学的特性マップの提示は、国民的議論を促す最初の第一歩の作業と感じている。
しかし、平成29年7月の当該マップの提示については、敏感に反対の意向を示す自治体が散見し、エネ庁・NUMOが意図する国民対話を阻害している一要因となり、また、本課題に至るまでの過程についてアカウンタビリティーが欠けていることが課題であると推察している。
本NPO会員は、科学技術に関して高等な専門的応用能力を有する技術士であるため本課題を題材に、市民に正確なリスクを提示し、理解を促すリスクコミュニケーション能力を高めていくことは、会員、県内の技術者の能力開発・技術研鑽に資するものと考え、ワークショップを企画した。

活動概要

技術士、研究者、この問題に関心のある市民を中心に67名の参加者が集まりワークショップ『環境の哲学サロン』を実施した。
『環境の哲学サロン』では、社会的合意形成の第一人者である桑子敏雄氏を指南役に、同氏が率いる一般社団法人コンセンサス・コーディネーターズ(CCS)の研究者メンバーの指導による市民を含めた提案型のワークショップを行い、地層処分・高レベル放射性廃棄物等についてNUMO職員から説明後、7班に分かれ意見交換を行った。

活動の成果

殆どの参加者が『良かった』『勉強になった』など肯定的な感想であった。本課題については、『更なる議論』の必要性を問う核心的な感想も多く、関心の低い市民、市町村に加え反対者など多様なステークホルダーの参加を得て、国民対話が不可欠であることが示唆された。
このことは、本サロンにて『原子力施策に関する土俵をしっかりとつくる作業が必要』であるとの提案がまとめられたが、ワークショップにおける課題の掘下げにて参加者がNUMOに欠けている面を感じ取った結果であろう。そして、現在、エネ庁・NUMOが行っている地層処分に関する説明において実施主体からの要請ではなく、中立的な立場から社会的合意形成の実現について明確なミッションの下、また、プロジェクトマネジメントのコントロールの下、しっかり取り組むべきものと感じている。

参加者の感想(アンケートから抜粋)

  • 知らなかったことが多く、大変良い勉強になった。処分が必要な事は分かったが、安全性についてはもう少し勉強をしたい。
  • テーマに対してワークショップという形での会のあり方は非常に有意義であった。放射性廃棄物の地層処分のあり方、処分場の位置づけ等が深く理解できた。
  • 合意形成のあり方(プロセス)について勉強になったが、NUMOのPRが不足している様に思える。
  • 他人事ではなく、自分が使った電気のゴミであること、処分については責任があることを伝えていきたい。
  • 処分場が必要であることは理解できるが、地下処分に反対されている方の話も聞きたかった。

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