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2015年12月にフランスで開催された気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)において、ほぼすべての国が参加して2020年以降の自発的な削減目標を定めることを約束する「パリ協定」が採択されました。これを踏まえ、政府は、2019年6月に「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略」を閣議決定しました。この長期戦略では、最終到達点として「脱炭素社会」を掲げ、2050年までに80%の温室効果ガスの排出削減という長期的目標の実現に向けて、大胆に施策に取り組むこととしています。

日本の温室効果ガスの排出量のうち、エネルギー起源(燃料の燃焼や電気や熱の使用にともない排出される)の二酸化炭素の排出量が占める割合は、約9割となっており、温室効果ガス排出の大幅削減を実現するうえで、エネルギー部門における対応は極めて重要となっています。

日本のエネルギー政策は、安全性(Safety)を前提に、「エネルギーの安定供給(Energy Security)」、「経済効率性の向上(Economic Efficiency)」、「環境への適合(Environment)」を図ることを基本的な視点(S+3E)とし、バランスのとれたエネルギーミックスを構築していくことが重要とされています。

2018年7月に閣議決定された「第5次エネルギー基本計画」においても、2030年のエネルギーミックスの確実な実現へ向けた取り組みの強化を行うとともに、2050年のエネルギー転換・脱炭素化に向けた挑戦を掲げ、より高度な「S+3E」を目指すとしています。

実用段階にある脱炭素化の選択肢の一つである「原子力」は、安全最優先で関係者の了解を得ながら再稼働を進め、2030年度の電源構成に占める割合(20~22%程度)の実現を目指しています。2050年に向けては、原子力分野の人材・技術・産業基盤の強化や高レベル放射性廃棄物の処分などの解決を目指した技術開発を進めていくことが重要とされています。

今後、私たちは、原子力の利用について、暮らしや経済の維持・発展への貢献や地球温暖化防止に果たす役割だけでなく、そのリスクや課題に向き合い、冷静に判断していくことが求められます。

本冊子では、日本のエネルギー事情と原子力政策、原子力利用の経緯や現状、放射線防護、原子力施設の規制と安全性向上対策、原子力防災などを総合的に紹介しています。さらに、原子力を巡る最新情報についても取りまとめています。

原子力の学習や研修会などで、本冊子を活用していただければ幸いです。なお、この冊子の改訂にあたっては、下記の専門家に監修いただきました。

※本サイトは2019年11月発行の「原子力総合パンフレット2019年度版」を基に作成したもので、記載内容は2019年11月末時点の情報となっています。

【監修】

■全編
山口 彰(東京大学大学院工学系研究科 原子力専攻 教授)

■1章「日本のエネルギー事情と原子力政策」
小山 堅(一般財団法人日本エネルギー経済研究所 常務理事 首席研究員)
一般財団法人 日本エネルギー経済研究所 戦略研究ユニット 原子力グループ

■3章「放射線と放射線防護」
松本 義久(東京工業大学 科学技術創成研究院 先導原子力研究所 准教授)

■5章「原子力防災」
安田 仲宏(福井大学附属国際原子力工学研究所 教授)

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