原子力総合パンフレット Web版

福島第一原子力発電所の廃止措置に向けた取り組み

廃止措置に向けた体制

福福島第一原子力発電所の廃止措置に向けて、国や事業者などが連携しながら、安全確保を最優先に、
放射性物質によるリスクから人と環境を守る作業を進めています。

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廃止措置への取り組み

福島第一原子力発電所では、溶けて固まった燃料を取り出し、原子炉建屋の内部の配管や容器などを解体・撤去する「廃止措置」へ向けた作業が進められています。
この作業が完了する期間は、30~40年間と見込まれています。国内の技術だけではなく、世界の英知を結集して、安全確保を最優先に、放射性物質によるリスクから人と環境を守る廃止措置の作業が進められています。

【廃止措置に向けた中長期ロードマップ】

2011年11月、経済産業大臣および原発事故収束・再発防止担当大臣が、廃止措置に向けた中長期ロードマップを作成するよう、東京電力(株)(当時)、資源エネルギー庁、原子力安全・保安院(当時)に対して指示を出しました。
2011年12月21日、原子力災害対策本部の政府・東京電力中長期対策会議において「中長期ロードマップ」の初版を決定しました。その後、2012年7月、2013年6月、2015年6月に改訂され、2017年9月に第4回廃炉・汚染水対策関係閣僚等会議において、中長期ロードマップの第4回の改訂が行われました。

専門情報:東京電力ホールディングス(株)「福島第一原子力発電所の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ」

廃止措置等に向けた中長期ロードマップ(2017年9月改訂)

廃止措置等に向けた中長期ロードマップ(2017年9月改訂)

出典:東京電力ホールディングス(株) 資料より作成

国の廃炉・汚染水対策の体制

国の廃炉・汚染水対策の体制

出典:経済産業省 資料より作成

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事業者と研究機関の体制

【福島第一廃炉推進カンパニー】

福島第一原子力発電所の廃炉や汚染水対策を進めるにあたり、責任体制の明確化や現場での意思決定の迅速化を図るため、東京電力(株)(当時)は、2014年4月に福島第一廃炉推進カンパニーを設置しました。
福島第一廃炉推進カンパニーでは、廃炉・汚染水対策に関する技術や知見を収集・共有するため、社外の原子力メーカーの協力を得るだけでなく、アメリカやイギリス、フランス、ロシアなどのこれまでの経験も積極的に収集することにしています。

【国際廃炉研究開発機構(IRID)】

廃炉に必要な技術開発を進めるため、研究機関、重電機メーカー、電力会社などの連携による技術研究組合「国際廃炉研究開発機構(IRID、International Research Institute for Nuclear Decommissioning)」が経済産業省の認可を受け、2013年8月に発足しました。国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA)や産業技術総合研究所、東芝などのメーカー、電力会社などの18法人が参加しています。
これまでに、原子炉建屋の内部の除染用ロボットや原子炉格納容器の内部調査用ロボットを開発し、原子炉格納容器の内部の情報を取得することに成功しました。さらに、宇宙線ミュオンを活用して原子炉内を透視する技術を開発し、原子炉圧力容器の中心部に燃料デブリがほぼ存在しないことを確認しています。
今後も海外の最新技術も取り入れながら、燃料デブリの取り出しなどに関する研究開発が行われます。

【国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA)】

JAEAは、福島第一原子力発電所の廃止措置を進めるため、福島研究開発部門に「廃炉国際共同研究センター」、「楢葉遠隔技術開発センター」および「大熊分析・研究センター」を設置しています。

【廃炉国際共同研究センター】

2015年4月に世界の英知を結集し、産学官が一体となって福島第一原子力発電所の廃止措置に向けた研究開発や人材育成に関する取り組みを加速されることができるよう、「廃炉国際共同研究センター」を設置しました。この取り組みの拠点として、「国際共同研究棟」を福島県富岡町に建設し、2017年4月から運用を開始しています。

廃炉国際共同研究センター

廃炉国際共同研究センター

写真提供:日本原子力研究開発機構

【楢葉遠隔技術開発センター】

福島県楢葉町に福島第一原子力発電所の廃止措置に必要なロボットなどの試験および操作訓練が行える試験設備、また、作業計画の立案や作業員の訓練に役立てられるバーチャルリアリティシステムなどを整備した「楢葉遠隔技術開発センター」を建設し、2016年4月から運用を開始しています。

楢葉遠隔技術開発センター

楢葉遠隔技術開発センター

写真提供:日本原子力研究開発機構

【大熊分析・研究センター】

福島県大熊町に福島第一原子力発電所内の放射性廃棄物や原子炉に残っている燃料デブリを分析し、処理や処分の方法を研究する「大熊分析・研究センター」を建設しています。本センターは、2017年度内に施設管理棟の運用開始を目指しています。

【福島復興・廃炉推進に貢献する学協会連絡会】

福島第一原子力発電所の事故に関連する活動について、(一社)日本原子力学会をはじめとする36の学協会が相互に情報交換を行うことにより、福島復興と廃炉推進に貢献する活動の一層の効果的・効率的な実施・推進を図るため、2016年5月に連絡会が設置されました。

福島第一原子力発電所の廃炉・汚染水対策に関する役割分担

福島第一原子力発電所の廃炉・汚染水対策に関する役割分担

出典:国際廃炉研究開発機構 資料より作成

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